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zoom RSS 母脳: 母と子のための脳科学 黒川 伊保子

<<   作成日時 : 2018/07/04 00:48   >>

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科学的な知識で味付けした子育て賛歌、
という感じの本。

脳科学とうたわれているけど、
文章の表現が詩的な感じになっていて、
そういうところも面白いなと思った。

例えば、

以心伝心が起こる際、遠隔地にある二つの脳の脳波が同調することが確認されている。脳はさまざまな奇跡を起こす。縁あって母と子となる二人の人間に、互いを呼び合うくらいの軌跡が起こっていないわけがないと、私は確信する。p22

というところ。

以心伝心が起きるときに脳波が同調している、
ことと、
母と子の間にあるだろう奇跡、
とは、
直接は関係ないことのはずだけど、
関係していることのように思えてきて、
なんか感動する。



それから、少し長いけど、
以下のところ。

母親がことばを発するとき、お腹の中にいる赤ちゃんは、母体の筋肉運動、息の音や声帯振動音のど真ん中にいることになる。
たとえば、母親に何か嬉しいことがあって、「ありがとう」と口にしたとしよう。お腹にいる赤ちゃんにとっては、母親の血流がよくなったり、嬉しいときに分泌されるホルモンの作用などで、とても気持ちいい環境になる。同時に、「ありがとう」の筋肉運動や音響振動が届くのである。
このことが何度か繰り返されれば、赤ちゃんの脳に、「ありがとう」の発音体感と、胎内の気持ちよさの関係性が生まれるはずだ。やがて聴覚野が完成すれば、これに音声情報が加わる。つまり、胎児は、「ありがとう」の真ん中にいて、「ありがとう」を口にする人の体内で起こる喜びを、その身体の一部として知るのである。p63


言葉には言霊がやどっていて、全身で発し、全身で感じている、
というよなことを、
少し科学的な感じで言うと、
このようになるのかなと思う。




以下は、
そのほかの本書から参考になったなと思うところ。



授乳期間について

ユニセフによれば、世界の授乳期間の平均は4.2年というp6

消化力が弱かったり、動物性の食品(脳や体に必要な栄養素)を十分に取っていなかったりする母親の母乳では、「なにがなんでも母乳だけ」なんて、到底無理な話p9

「おっぱい」は、母と子のものである。人にとやかく言われる筋合いはない。栄養たっぷりの母乳が出せるお母さんで、子どもが満足しているのなら、好きなだけ続ければいい。子どもの満足感が薄れてきて、食べ物に興味を示したら、自然に離乳食を併用すればいい。ただそれだけの話が、なぜ、こんなにややこしくなっちゃうんだろう。p9


授乳期間はどのくらいがいいのか、
色々な話はありますが、
無理せず自然に、
が基本だと思います。




外国語の早期教育について

「外国語の早期教育を受けた子は、そうでない子に比べて理系の成績が良くない傾向にある」と言われ始めている。
実は、日本語は、科学技術に強い脳を作る構造を持つ言語で、私は息子を理系の天才につもりだったので、外国語教育はいっさいせず、徹底して日本語を使わせて、日本語脳に育てた。p10

すべての人が理系の天才になる必要もなく、バイリンガルにはバイリンガルの生きやすさがある。脳には個人差があるので、早期教育を施されながらも理系の天才になる子もいる。p10


結局、
親の好みということになりますかね。




人の脳と人工知能との違い

喜怒哀楽のすべてが脳を育てる。24時間365日情緒が安定した、人口知能みたいな母親に育てられたら、かえって情緒が欠落する。わかってもらえなくて悲しい→わかってもらえて嬉しい、のような情緒の落差が、子どもの脳に完成の地図を描く。
「おおむね良好、時に失敗」が、子育ての理想形である。p39


失敗も必要ということですね。




好奇心の育て方

脳が自発的に欲する前に、大人が要領よく知識を与えてしまうと、好奇心が育たない。脳が失敗して痛い思いをする前に、大人が安全な正解を渡してしまうと、脳はセンスを培えない。しかし、優等生脳を促成栽培することはできる。「導かれて、教わる」ことで、脳は「世間が目論む、いい脳」に誘導されるのだ。ただし、世間をあっと言わせるような発見は、その脳からは出てこない。p87




子どもの自尊心の育て方

まだ家族に守られているにもかからわず、脳は「一人ぼっちで世界に立ち向かう」ような気になっている。このとき、親に愛された自負は、自尊心の核となる。これがあれば、人は、そう簡単に自分を貶めるような行為には走れない。
子どもたちの脳に、美しい真珠のような自尊心の核をあげよう。この世のすべてが彼・彼女を否定しても、絶対に消えない存在意識を。「あなたが生まれてきて、本当によかった。あなたに出会えたことが、母の人生で最も尊く、愛おしいこと」と。p108






愛情の育て方

愛もまた、学習しなければ作られない神経回路構造の一つである。聞いたことのないことばがにわかにはしゃべれないように、愛されたことがなければ、愛することはできない。愛された記憶は、愛する力の源になる。愛ある者は、常に強さと工夫力に富んでいる。p111





幸せの基礎部分を作るのに大切なこと

親は、子どもの前で、陰口をきかないことだ。人の前ではいい顔をしながら、陰で悪口を言うような行為を子どもの前で重ねると、当然、子の脳に猜疑心を植え付けることになる。「人は、笑顔の陰で、悪意あることを考えている」という認知ベースを作ってしまうからだ。
人を萎えさせるような口をきく人に罪はない。親がプログラムした通りに脳が動いているだけのこと。しかし、罪はなくても、なかなか思い通りにならない、孤独を感じる人生を生きていくことになってしまう。対人関係で緊張感が強く、いざというときに実力が発揮しにくいものも、こうした脳の持ち主の傾向である。p114






思春期のときの子どもへの対応方法

思春期の子どもたちは、自分に起きたことを親に話すのが難しい。次節で詳しく述べるが、脳が誤作動し、入力に対する出力が安定しない思春期の脳には、自分の気持ちがよくわからないからだ。口から出ることばが、本当に、自分の真実の気持ちなのかさえもつかめないのである。p118

自分に向けられた悪意については、なかなか客観的に把握できず、人には語れない子どもたちも、社会の悪意については、さまざまな思考を展開し、雄弁にもなれる。その中で、悪意への対処方の糸口を見つけていけばいいのだ。
難しく考える必要はない。互いに新聞を読み合って、社会の事件を思いつくままに話し合ってみればいいだけだ。p119





眠りの大切さ

脳は、起きている間の体験を、眠っている間に何度も再生して確かめ、知恵やセンスを創生し、記憶と共に脳神経回路に書き込んで定着させている。頭がよくなるのは、眠っている間なのである。p121




読書の大切さ

ファンタジーへは、絵本の流れから自然に移行すればいい。脳神経回路が著しくその数を増やす脳のゴールデンエイジ(9〜12歳)を「ファンタジーに夢中」で過ごすのは、脳科学的には、たいへん理想的なことだ。圧倒的で半端ない超人生体験を脳に与えられる。
この時期を、答えが決まっている受験勉強に費やすなんて、もったいなくてしょうがないp126






女の子への対応

女の子には、世間はそんなに君のことなんか気にしていない、ということを知らせてあげなければかわいそうだ。そのためには、家庭を、彼女中心に回してはいけないのである。
誰を中心に回す?もちろん、母親である。p142






理系の脳を育てる方法

考えてみてほしい。彼らが地球に来てから、ほんの少ししか経っていないのである。地球がいかなる星か、彼らは知らない。コップを倒したら、テーブルの上に、ミルクの美しい曲線が広がる。何度やっても同じなのか、脳は知りたいのだ。その純粋な好奇心は、崇高でさえある。ノーベル賞を取った博士の実験と、変わらない。
その人生最初の実験を激しく封じておいて、後に「なんであなたは、理科に興味がないの?」なんて言ったって、かわいそうだ。p146






食事の大切さ

私は、息子がだらだらするときは、けっして叱りはしない。原因別に、食べ物や入眠時間に気を遣ってやる。叱ったって意味がないことを、知っているからだ。いや、無意味どころか、低血糖yや低コレステロール、あるいはセロトニン不足の子を頑張らせると、深刻なメルトダウンを起こすこともあり、「だらだらする子を叱って何とかする」は、ときには危ないのである。p157

長期間にわたって、糖質朝食を食べ続けていると、血糖値の高下の激しい低血糖症になってしまうことも。不登校や引きこもりにつながる深刻な事態である。p161

「たまごは一日1個まで」は都市伝説だった。脳を駆使している先進国で「一日一個」を言っているのは、日本だけだそうだ。血液栄養学の専門家が、その根拠を探してみたが、だれが言いだしたのかさえわからなかったという。p165





体を動かすことに大切さ

8歳までにどれだけ身体制御の体験をしたかで、後の人生の運動センスが決まってしまう。運動センスがなければ、運動するのが楽しくない。運動するのが楽しくなければ、脳に好奇心と集中力が保てないので、勉強だって頭打ちに。p168

8歳までの小脳には、さまざまな身体制御を経験させてあげたい。スポーツ、ダンス、工作や楽器演奏、歌うこと、話すこと、本の朗読、料理や園芸などの生活体験などなど。そう、保育園や幼稚園、小学校の低学年の教育課程で長らく普通にやってきたことのすべてが、小脳の発達を助け、明日の言語力、理系力、運動能力、音楽力、戦略力を養っているのだ。p169


群遊びとは、年齢の違う子同士が、高低差のある空間で、自由に遊ぶこと。
高低差のある空間で、創造的な遊びをすると、脳が思いつく限りの身体制御を試みることになるからだ。幼少期、野山を駆け回って遊べば、遅く始めてもトップ棋士にもなれれば、トップダンサーにも、トップゴルファーにもなれる。p175







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