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zoom RSS なぜローカル経済から日本は甦るのか 冨山 和彦

<<   作成日時 : 2015/09/18 23:30   >>

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産業を、グローバルな大企業〈G)と、ローカルなサービス業などの〈L)に分けて、
その両方について、今後どうなるか、どのようにしたらよいのかが書かれている。

特に、ローカルな産業のあり方や、ローカルな経済圏での働き方について詳しく書かれているので、
自分のこととして面白く読めた。


現在、ローカルな経済圏での今後のもっとも大きな問題は、
生産年齢人口の減少による人手不足なのだそうだ。

大きな話題となっていた非正規雇用の問題も、製造業の偽装下請けの問題も、根本的な解決策が提示される前に、重要なイシューではなくなっていく。これからますます深刻になる人手不足のインパクトは、それほど強烈に日本を襲ってくる。p253

これから起こる過労死は、ブラック企業が従業員を酷使する過労死ではなく、人手不足による過剰労働の過労死だ。p258

かなりまえから人手不足がおきている職場で、
死なないように働いていきたいなと思った。



ローカルな経済圏の今後のあり方については、
まとめると、

生産年齢人口が減るので、一人あたりの生産性をあげる必要がある。

そのためには、生産性の低い組織には退出してもらい、生産性の高い組織が残るようにする。

ローカル経済では、労働者の流動性が高いので、生産性の低い会社が潰れても労働者は残った会社に移動することができる。

生産性の高い組織で働ければ、労働者の賃金も向上する。

ということだと思う。



以下は、
本書より勉強になったと思う部分の抜粋。


グローバルな経済と、ローカルな経済が、
いかに関係していないかについて書かれている部分。

グローバルで活動する大手製造業と残りの七割を占めるサービス産業との間に、強い関連がなくなっているということだ。
かつての加工貿易立国だった時代だったら、パナソニックや日立、トヨタが打撃を受けれると、その下請けや孫請けも共倒れになった。このゾーンが全体の半分程度の経済規模を占めていたとすれば、日本の半分はアウトだ。
だが今は、そのゾーンはわずか三割程度にすぎない。しかも、七割のその他大勢のゾーンは、大手製造業の下請けでも孫請けでもない。ローカルなサービス産業は、大手メーカーがリーマンショックで打撃を受けても直接の関連性がないため、あまり影響がなかったということになる。p43


経済学は、貿易財(トレーダブルグッズ)の世界で物事を考えようとする癖がある。その結果バイアスがかかり、サービス産業のことに真剣に向かい合わない。むしろ、気がつかないといったほうがいいかもしれない。p43

ごく少数のグローバル経済圏の企業と人が世界チャンピオンになっても、その連鎖からはローカル経済圏の人は幸せにはなれない。新自由主義の考えでは、グローバル経済圏が豊かになれば、ローカル経済圏も豊かになるトリクルダウンが働くことになる。しかし、トリクルダウンは起こらない。
グローバル企業やそこで働いている高度人材が世界で巨額のお金を稼いでも、消費に回るのはごく一部である。どんな金持ちでも、一日にコーラを100本は飲めないし、車を100台乗り回すことはできない。所得が増えるほど消費性向は下がるという、例の理論通りになってしまう。残りの金は結局海外に再投資されるか、株主に配当として分配される。グローバル企業の株主は、外国人、国内グローバル企業、富裕層の個人に限られる。つまり、所得の大半は裕福な企業と個人のなかで自己回転するだけだ。p146


ベンチャーの中身を整理してから議論しなければならない。
「末はグーグルか、アップル、マイクロソフト、インテル、クアルコムかといったグローバル経済圏で勝負する本格技術をベースにしたメガベンチャー」
「小売や外食などのサービス産業系の労働集約モデル、つまりローカル経済圏でがんばっていこうとするローカルベンチャー」
ベンチャー育成の議論をするときに、必ずこの二つの話題が混在している。p119


国際化だとか、グローバルだとか言われても、
普段の生活に全然ピンと来ない理由が、
よくわかった気がした。




ローカルな経済圏の特徴。

ローカル経済圏の雇用は、もともと流動性が高い。「Lの世界」はサービス産業と中小企業の世界なのだ。そこに終身雇用・年功制・企業内組合という、J・アベグレン博士の言う「日本型雇用の三種の神器」など、過去においても確立したことはない。p197

ジョブ型雇用の運転士、看護師、介護福祉士、販売員などは、移動しても、資格や技能などを適正に評価してもらえれば、同業他社に移ることができる。p198

私は看護師なので、
ジョブ型雇用のローカル経済圏の一員だな。




今後の地域社会に求められること。

問題は、かつての農家のように、職場と子育てのの場所が近く、その周辺に子育てを助ける人たちがいる環境を、現代的な産業構造のなかでどう構築するかである。p164

ローカル経済圏の産業は、事業、そして地域の長期的なサスティナビリティにコミットしなければならない。需要側も供給側もその土地に縛られるので、最後は腹をくくって恒久的にコミットした者が勝つ。p247

病院や介護施設、保育施設などの公的なインフラ機能をそこに持ってくれば、自然に人が引っ張られてくる。その周囲に中高層の住宅を建設し、高齢者世帯に移ってきてもらえば、自然と商店街が復活する。p242

グローバル経済圏における、製造業の労働生産性は高い。国際的な比較でもトップクラスだ。しかし、ローカル経済圏のサービス業の生産性が、アメリカの半分しかないという事実を忘れてはならない。
ただし、過剰に悲観するのではなく、潜在成長力があると考えればいい。深刻な人手不足を少しでも改善するには、まずは伸びしろのある労働生産性を高めるべきだ。これは成長のチャンスであり、賃金上昇のチャンスであもる。p259





労働生産性の上げ方。

労働生産性を上げるには近道もマジックもなく、真面目にコツコツ継続するしかないのである。p173

中小企業の場合、事業体の潜在力の六割から七割程度は経営者の資質になる。労働生産性を持続的に高める能力があるかは、ここまでさまざまな形でふれてきた、地味な創意工夫や改善努力を堂々と続けるのに必要な経営に関わる基礎知識と、意思の力にかかっている。特にスーパーカリスマ経営者を求めているわけではない。そういう地道な努力に飽きてしまい、チャラチャラしたアイデアや人脈を吹いて回るやつ、ふわふわしたビジョンばかり語るようなやつは、どんな高学歴でも、どんな華麗な社交人でも、Lの世界の経営には絶対に向いていない。p220

そのときに重要なのが、一人当たりの労働生産性を高めることだ。それがIT武装であり、仕事の仕方の工夫であり、個々人のスキルアップであり、さまざまなイノベーションの実現だ。p258

真面目にコツコツね。




ローカル経済圏での仕事のやりがいについて。

たとえば、バスの運転手に「自己変革」「世界に飛躍」と言っても嘘っぽいだけだ。そんなことより、毎日のように公共交通機関を動かし、地域の人の足になっていることに誇りをもつことが重要である。より良い経営が行われ、企業ないし団体が高い価値を持つようになれば、地域住民から感謝される。そんな日常のなかに、それぞれの人生の夢や職業人としての誇りを持ってがんばっている人たちである。p248

自分の仕事にどれだけの矜持をもてるか。
この思いが、職場の規律を維持するうえで大切な要素になる。矜持を持つことができて、それほど生活に困らない安定した収入があれば、自分なりの幸福感をつくっていける。おそらくそれが、これからのローカル経済圏のゴールになる。p249


これを目指せばいいわけですね。




その他

限界集落の多くは、戦後の引き揚げと都会の空襲被害で焼け出された人で増加した人口を吸収するためにつくられた。昭和二十年代、限界集落の人口は一気に増大したが、ある時期を迎えると自然減少のフェーズに入る。太平洋側が工業化し大量の雇用を必要としたため、東北や日本海側からすさまじい勢いで人が流出した。p240

限界集落が消滅するのも仕方ないのかもしれません。

しかし、限界集落といわれてもそこに住み続けたい人もわけで、
そういうのはその人のエゴになるのかな。



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