看護師父さんの仕事と生活の記録

アクセスカウンタ

zoom RSS 納得の老後 日欧在宅ケア探訪 村上紀美子

<<   作成日時 : 2015/08/19 11:03   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0


日本以外の国では、在宅介護や看取りの現場はどのようになっているのだろうと思って読んでみた。

本書で紹介されているのは、
ドイツ、オランダ、デンマーク、英国、日本の、
高齢者介護、看護、医療の現場のこと。


以下、勉強になったと思うところの抜粋。

国別にしてあります。



まずはドイツ

街には「高齢者が気軽に集える場」があり、そこに行けばコーヒーが飲めて食事も安くでき、友人にも会えます。さらに一日中そこで過ごしてもいいのです。「薬局」がたくんさあって、行けないときは宅配もしてくれますし、夜間も近隣の薬局が交代で開いています。「介護用品店」、「民間搬送」なども普及しています。
自宅で急に具合が悪くなったりしたときのために、緊急コールシステムも普及しています。p2


日本にも、このような取り組みがないわけではないだろうけど、
このような取り組みが実際にどのくらい役だっているのかということは、
実際に現場で生で感じてみないと、ホントのところは分からないような気がした。



「同居の家族意外に頼ることができる人はいるか」という問では、「別居の家族・親族」が一番多いのは、日本(60.9%)もドイツ(73.3%)も同じです。ドイツの特徴は「友人」と「近所の人」も約40%と多いこと(日本は、それぞれ17〜18%)。日本の特徴は、同居の家族意外に頼れる人は「いない」が、20%もあることです(ドイツは5.4%)。

友人や隣人というつながりが、
もっと見直されていいのだろうなと思う。

田舎では、
隣人に助けられて生活しているお年寄りがたくらんいると思う。

うちの母もその一人だな。



ひとりで暮らしていると、電球が切れた、役所のむずかしい書類をいっしょに読んでほしいなどといった、ちょっとした困りごとがいろいろと起きます。
そんなときの助けになるようにと、ドイツには「よろず相談所(Seniorenberatungsstelle)」があります。p5


これはいい取り組みだなと思う。

ちなみに、本日我が家の近所の役所で、職業よろず相談というものが行われているよだけど、
どのくらいの人がくるのだろう?



「看取り付き添いボランティア」を頼むこともできます。p27

この取り組みは、日本ではちょっと考えられないと思う。

敬虔なキリスト教徒とかだったら、成り立つのかもしれないな。





つづいてデンマーク

デンマークの人が亡くなる場所は、少し前の調査ですが、「要介護高齢者の終末期における医療に関する研究2002」(医療経済研究機構)によると、病院が49.9%で、自宅が21.5%、ケア付き住宅が24.7%です。p91

ちなみに日本の2009年の割合は、
病院78.4%、自宅12.4%、老人ホーム3.2%、老健1.1%。

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/zaitaku/dl/h24_0711_01.pdf

ほとんど病院。

この部分は、
なんとかしたほうがよいのだろうと思う。



家族に事情があって付き添えない場合やひとり暮らしでも、看取りのときにひとりにしないよう付き添うボランティアグループが、デンマーク各地にあります。p92

ドイツと同じく、日本ではむずかしいだろうなと思う取り組みがある。



「人生の終わりが近づいてもう食べれなくなったら、日本では経管栄養や胃ろうを検討しますが、ヘニングさんはどう考えますか?」
するとヘニングさんは、「私たちは、本人が何を希望するのか、を考えます。その本人はどうしたいのですか。食べたいのでしょうか。食欲がなくなって、もう食べたくないのでは?」と問い返してきました。
「はい、そうですね」
「それなら、それを尊重するのです。この問題はあくまでケースバイケースで、本人の意志と希望を尊重します。無理に人工的な栄養法はしません」
自然な死へのプロセスをたどっていると見定めると、デンマークの患者も、その配偶者や子どもも、多くは「もう延命は頼まない。でも痛みだけは止めてください」となるそうです。
しかし一部には「どうしても生かしてほしい」と言う人もあり、それもまた尊重して対処するとのことでした。p99


デンマークでも、
悩みどころは日本と変わらないなと思う。

日本では、このような場合に、
本人の意思よりも家族などの思いが優先されているなと思う。

デンマークで胃ろうや経管栄養を選択する割合としては、
どのくらいなのだろうか?



家庭医療診療所はもちろん、どこの医療機関にかかるときも、患者は自分の「医療jカード(医療保険証明書)」を出します。この医療カードで、自分のこれまでの受診記録や、薬や治療データ、健診や予防接種も含めて、すべて画面に呼び出し、それをもとに診療が始まります。p100

日本でもこれが実現したらほんとに便利だと思うけど、
個人情報とか言って阻まれる。



ここでケアをおこなっている職員の人数を、いつみさんに聞きました。
「日本のように、入居者に対してスタッフ何人と言う規定はありません。入居者の状況によって必要なサービスが異なるので、スタッフの数も変わります。
たとえば、ある入居者が看取りの時期を迎えて昼も夜も訴えが頻繁になり、スタッフが対応しきれない状況になったときは、その人専用の非常勤職員が配置されました。市は施設に対して、非常勤職員の給料を社会サービス法の予算から出してくれるのです」p104


これも、日本で実現して欲しい。

こういうところは、
ヨーロッパの人は現実的で賢いなとおもう。





イギリス

高齢者の居住施設を総称して英国ではケアホームと呼びますが、英国には珍しく、NHSでもチャリティ団体でもなく、民間企業の運営です。英国内に約二万か所。病床数は公立病院の三倍にのぼり、英国内で亡くなる人の16%は、ここで最後を迎えます(2012年)p152

公立病院の三倍の数があるのに、そこで亡くなるのが16%というのは少し少ないような気もする。

イギリスでも、最後はやっぱり病院ということなのかな?



メイヤーさんは、「ケアの向上がうまくいく土台は、人と人とをつなぐケア(Relationship-centred)であり、ケアホームに出入りするすべての人―入居者、働く人、管理者、家族や見舞客、視察者まで―がかかわる必要があります。そして、成功するには、次の要因が大事だということがわかってきました。」と言います。
@社会福祉と保健の協働:従来は別々に動いていた、社会福祉と保健分野の人々がいっしょに協力して動く。
A関係者すべてがかかわる:ケアホームにかかわる「すべての人と人とのかかわり」の中でケアの向上は実現する。
B目標は、”全員のQOLの向上”:入居者のケアの向上に焦点を当てるだけでは、うまくいかない。ケアホームに出入りする「全員のQOL向上」を目標に置き、「人と人とをつなぐケア」に焦点を当てる。p155
C”成功した実例”に着目:問題点に着目して指摘や批判をするよりも、「ケアホーム入居者は何を望んでいるか」、「どうしたらうまくいったか」と”成功した実例”を集めて共有する。p156


どの国においても、
この部分が大切だなと思った。





最後に日本

かかりつけ医の仕事は、医学的な対応を超えて、”暮らしと人生万般のよろず相談”だということがよくわかります。p184

在宅での医療やケアの技術向上を学び合う多職種合同の勉強会を頻繁に開いてきました。これは在宅医療チームがスムーズに動くための、”知恵の蓄積”と”顔の見えるつながりの土台”になります。p186

2003年に13人の開業医が始めた長崎在宅Dr.ネットは、10年後の2014年には、連携医(主治医、副主治医)76人、協力医47人(緩和ケアなどの専門医)、病院・施設医師53人の計176人の規模になりました。在宅Dr.ネットの仕組みは、運営しやすく効果的ということで、大村市、諫早市、佐賀市、熊本市、京都市左京区、浜松市、浦添市などにも広がっています。P186

デイサービスは、元気なころからJさんが通っていた健康教室(区の事業)とおなじ建物だったので馴染みやすく、しかももともとは孫たちが通っていた学校があったところなので「学校」と呼んでいます。ショートステイは初めてのところだったので最初は家族がいっしょに行き、顔見知りができて慣れてくると「ホテル」と呼んで、ひとりで行けるようになりました。P189

日本にも、世界に負けていないところはたくさんある。

しかし課題もある。

在宅ケアの要ともいえる、「ケアマネジメント、看護、介護」の三つをどう組むかは、日本と欧州でことなるポイントです。日本の現在の制度ではこの三つが別事業なので、一人の利用者に別の事業所からやってくるため、互の連携にかなりの手間をとられています。欧州はこの三つが同じ事業所なので、連携の手間がかからず、状況変化への対応もスピーディーです。p201

また介護保険、医療保険、行政サービスの三つがそれぞれに類似したサービスを提供し、(デイケアとデイサービスとデイリハビリのように)、その一つずつについて、サービスの必要性の審査、契約、支払いなどに、実に多くの手続きを求めてきます。p201

老いの暮らしでは何かと助けてもらわなければならないことも多く、人とのかかわりの重要性が増していくばかりです。その点、ドイツやオランダでは近所の助けあいの多いことが印象的でした。p203

自分のできることを自分のペースでおこなえば、自助の力が高まり、ケアされるような立場になったかもしれない人が、支えあう人になっているのです。p203

地域の人と話していると、いろんな分野の力を持ったシニア世代が多いことに気づきます。人生経験にもとづく知恵が豊かですし、看護、介護、医療の仕事をしている人も意外に多いのです。こういう人たちがいっしょに体力や時間の無理のない範囲で、それぞれの得意分野の知識や技術をいかして活動していけば、いろいろな可能性がひろがります。p204

高齢者をケアされる対象とだけ見るのは、
よくないなと思う。




付け足しとして、
個人的にちょっときになったところ。

各国の食事について。


ドイツ

メニューは、オートミールにミルクと砂糖を入れて煮たものと、インスタントコーヒー。p25

この人の好みは、オートミールに温めたミルクとドライフルーツをかけたものでした。p41

食事については、ドイツの家庭では、温かいものは昼ごはんに食べ、夜はおいしいさまざまなハム、ソーセージ、チーズにパンを並べればよいという食生活が多く、日本から見ると調理が簡単そうでした。p46


デンマーク

テーブルにコーヒー、オートミールとミルクの朝食を並べました。p88

Fさんの朝食には驚きました。ビール二本、半熟卵二個、紅茶、たばこ、チョコレートと、大変ユニーク。p90


ヨーロッパの食事は、
ご飯、味噌汁に主菜副菜と作る日本に比べて、
簡単なんだなと思いました。

日本の病院なんかで、主食を中心にバランスよく、30品目食べましょう!って栄養指導するのは、
かなり現実離れしているような気がしてきた。



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
―――――――――――― グーグルによるこのブログ内の検索
納得の老後 日欧在宅ケア探訪 村上紀美子 看護師父さんの仕事と生活の記録/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる