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タイトルの、医学は科学ではない、ということについて反論は無い。 ただ、基礎医学は一応は科学だろうと思う。 だから、臨床医学は科学ではない、といったほうがより正確だろう。 しかしそれではタイトルとしてはあまり面白くない。 最近の新書によくあるように、タイトルばかりがセンセーショナルでなかみはそれほどのことは無い、というパターンは、残念ながらこの新書にも当てはまると思う。 私は医学を専門に勉強したわけではないが、 医学に、医師が患者を診察するときの対人接触技術までも含まれるとするならば、そんなものは科学ではないだろう。 これは、心理学が科学ではないのと同様のことだと思う。 (科学で無いからといって、科学的に調査する、というような試みができないということではないが。) 医学が科学ではないという根拠はほかにも、医者が患者に処方する薬を選択するときに自己の経験などに基づいた選択を行ったりする、ということにも現れている。 私は看護師なんだけども、これと似たようなことが看護師の仕事においてもおこることがある。 それはたとえば、患者さんが便秘の場合。 医師の便秘時の指示では使っていい薬として、プルゼニド一または二錠、もしくはラキソベロン数滴、とかなっていたりするので、どれを実際に患者さんに飲んでもらうかは看護師の判断によることになる。 そしてその患者さんにはどれが一番効果的かを判断する基準は、薬の作用という科学的知識も当然あるが、最終的には看護師の経験と勘だったりする。 それで結果的に、経験が豊富な看護師のほうが患者さんによりスムーズな排便を促せることになる。 「医学というのは、医者と患者が作り上げたある種の幻想の上に成り立っている。」 と、本書の中で著者は述べている。 このことを簡単にあらわす出来事は、信頼している医者からもらった薬はそうでない医者からもらった薬よりもよく効く、もしくはよく効くような気がする(よく効くような気がするので、実際によく効くのだ)というようなものだろう。 医療にはたとえば、信頼、というような幻想が必要であり、それを大切にしない医療は、患者に満足を与えることができない。 そのような医療からは、それがどんなに科学的に有効なものであったとしても、結局患者は逃げてゆく。 以上の部分は、なるほどなと思った。 一方著者は、高騰する日本の医療費の問題を語る部分で、 「人間の命は地球より重いという非科学的な意見は正論として信じられてしまう。」 とのべ、医療に経済効率という考え方をとりいれることを拒否する姿勢に、苦言をていしている。 その主張は間違っていないと思うが、 医療は科学ではなく、その科学ではない部分も大切なのだというようなことを本書で語りながら、 ここで非科学的ことをあたまから否定してかかるようなものの言い方をするのはおかしいきがした。 このほかにも、著者のものの言い方にも科学的でない部分がたくさんある。 この本の信頼性のレベルも、グレイドZ(もっとも低い)なのだろう。 医学は科学ではない
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エビデンスは?エビデンスは?って言ってくる上司はいませんか?
EBNというものがある。 これは、EBM(evidence based medicine)(実証にもとづく医療)というもののナース版で、 カタカナで書くと、エビデンス・ベイスド・ナーシングというもの。 看護師でなければそうは知らない言葉だろうと思う。 ...続きを見る |
少しだけ素敵な妄想 2005/12/13 18:26 |
【医学は科学ではない 米山公啓著 ちくま新書】に意見する
聖マリアンヌ医科大学第2内科助教授であった神経内科医による著作。現在はもう大学からは離れられており、小説やエッセイで有名な方のようです(すいません。読んだことありません。)。医学は科学ではないという主張がされている本ですが、ちょっと引っかかるところも多く、いつもより内容を細かく検討したいと思います。特に第2章までの内容を詳しく。かなり長くなりますが、お許しください。googleで検索して、この新書について書かれているブログ(情報だけの治療室、少しだけ素敵な妄想、血糖を管理する日々、ペペ、s... ...続きを見る |
三余亭 2006/02/09 22:54 |
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